聞く耳を持たない。語る舌も抜かれた。
眠れないので今日の予定を整理していた。
無職なのでシンプルだ。
起きたら、出かける。疲れたら、帰る。眠くなったら、……明日へ続く。
以下ループである。
「体は自由、心は不安な無職」というが、心も体も何かに縛られているような気がしてならない。何かの気配は遠くなったら近くなったり、息が首筋にかかるほど近くに感じたり、ふっといなくなったと思ったら夢枕に立っていたりする。
火曜は燃えるゴミの日なのを思い出したのでゴミ袋を出してきた。
夏の気配はすっかり消え失せ、秋の夜長に似つかわしいひんやりとした空気が肺に流れ込んでくる。
無職でも呼吸に空気を必要とすることにうしろめたさを感じた。