腕っ節の強いデブ

ブタゴリラ」を悪意100パーセントの悪口だとすると「トンガリ」、「キテレツ」も多分に悪意を孕んだ蔑称と言い換えることのできるあだ名ではないだろうか。

そもそも小学生時分に同輩から少々腹回りの発育がよく、多少腕っ節が強いことから「ブタゴリラ」などと呼ばれることを想像すると胸が張り裂け涙腺がアップを始めんとする勢いだ。

「トンガリ」もおそらく前髪のフォルムのことに着想を得たネーミングだと推測されるが、そこまで鋭利なわけではない。したがって「トンガリ」も身体的特徴を誇張したものであろう。(鋭利さで言えば別作品の骨川スネ夫の方が明らかに鋭利な髪型をしている)安易な身体的特徴を誇張しあだ名をつけるのはよくある話だが本人は周りが思っている以上に気にしている場合が少なくない。トンガリの心中を慮ると心がささくれだつ思いである。

次に「キテレツ」である。「キテレツ」は「奇天烈」と本人の名字が「木手(キテ)」であることからつけられたと推測される。さて、「奇天烈」と言う言葉の意味は「非常に奇妙なこと」である。あんまりではないだろうか。

 

ブタゴリラ、トンガリ、キテレツは仲が良い風に見えるがその実お互いを罵り合い続けている可能性が高い。そして、この剣呑な関係を裏で操っているのは3人から間違いなく普通に名前を呼ばれている「みよちゃん」だと当たりをつけることは容易い。

彼女の初めてのチュウを巡る争いの火蓋は斯くして切って落とされたのである。